アメリカ各地のショッピングモールに設置されたNintendo Switch 2キオスクで、『ドンキーコング バナンザ』の体験版の配信が開始され、7月の正式リリースを前にファンが早くもプレイできる機会が提供されています。体験版の体験場所や内容、さらにドンキーコングとマリオの世界観とのつながりについてご紹介します。
『ドンキーコング バナンザ』、リリース前に勢いを増す
Switch 2キオスクでプレイ可能な体験版が配信開始
7月17日の発売を前に、『ドンキーコング バナンザ』の体験版が、ウォルマートやターゲットをはじめとするアメリカの主要小売店のSwitch 2デモキオスクで公開されました。6月20日にRedditユーザーZiaMonic231が最初に報告したように、店内体験ではNintendoの新Proコントローラーを使った10分間のフルプレイ可能なデモ版が提供されています。
デモをプレイしたゲーマーからは、洗練された操作性、鮮やかなビジュアル、Switch 2ハードウェアならではのダイナミックなリズムベースのメカニックが高く評価されています。この店頭デモの展開により、近いうちにSwitch 2 eShopでデジタル版がこっそりリリースされるかもしれないという噂も浮上していますが、任天堂はこれを確認していません。
任天堂は過去に『スーパーマリオ』メインシリーズや『ゼルダの伝説』などのフラグシップタイトルに関して、eShopでのデモ配信を控える傾向にありました。しかし、今回の店頭体験に対するファンの好意的な反響を受け、発売前に自宅で『DKバナンザ』を体験できるデジタル版の配信が広く行われる可能性が出てきました。
『スーパーマリオ オデッセイ』の前日譚になるのか?
『ドンキーコング バナンザ』のタイムラインは、6月18日の『DKバナンザDirect』でポリーンが主要キャラクターとして登場したことで、ファンの間で熱い話題となっています。ゲームの日本語版ウェブサイトによると、彼女は「歌が好きな13歳の少女。地上で暮らしていたが、ある理由で地下世界に連れ去られ、岩に変えられてしまった」と説明されています。
この描写は、大人の姿でニュードンクシティの市長兼バンドのボーカルとして登場する『スーマリオ オデッセイ』のポリーンとは大きく異なります。『バナンザ』の物語はドンキーコングがポリーンを地上に帰すために奮闘する内容であり、これが『オデッセイ』の何年も前にあたる前日譚である可能性が強く示唆されています。
元々の『ドンキーコング』アーケードゲーム以来、両者の関係は「誘拐犯と被害者」という枠組みで描かれてきましたが、『バナンザ』ではより深みのあるオリジンストーリーが展開され、ファンにとって新たな関係性の解釈が生まれるかもしれません。
「DKラップ」作曲者、『バナンザ』への採用に驚き
『DKバナンザDirect』で最も話題を集めた瞬間のひとつが、『ドンキーコング64』で知られる「DKラップ」のサプライズ復活でした。この楽曲はゲームの音楽ベースの変身メカニックの一部として登場しましたが、オリジナル作曲者のグラント・カークホープはこの採用を全く予期していませんでした。
6月19日のEurogamerとのインタビューで、カークホープは「何と言えばいいんだろう——ラップ史上最悪のトラックがまた戻ってきたようだね!」とジョークを飛ばしました。発売当時は批判されたこの曲ですが、現在ではカルト的な人気を博しており、作曲者自身もこの状況に驚いているようです。
曲の復活にもかかわらず、カークホープは『ドンキーコング バナンザ』での使用に対してクレジットされないことを明かしました。これは2023年に『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』でDKラップが使用された際にも同様の事態が発生しています。4月29日のフォローアップ声明で彼は、任天堂の方針として、自社が所有するゲームからの楽曲引用に関しては作曲者クレジットを行わないと説明しました。「当初はボーカルが入っていれば例外かと思ったんですが、『我々が所有するものなら作曲者をクレジットしない』と最終決定されたようです。これで完全に終わりですね」と語っています。
音楽は『ドンキーコング バナンザ』の中心的な要素であり、リズムベースのゲームプレイがDKの変身を引き起こします。DKラップの採用はノスタルジックなだけでなく、機能的な面も持っています。さらに、ゲーム内には音楽プレイヤー機能も搭載され、ポリーンのボーカルトラックやこのゲームの鮮やかな世界観を彩るオリジナルサウンドトラックを楽しむことができます。
『ドンキーコング バナンザ』は2025年7月17日にNintendo Switch 2で独占発売予定です。最新情報やゲームプレイの詳細、公式ニュースについては、引き続き当メディアの報道をご覧ください。