ニュース エクスペディション33監督が語る、2025年ゲーム・オブ・ザ・イヤー最有力候補

エクスペディション33監督が語る、2025年ゲーム・オブ・ザ・イヤー最有力候補

by Sadie Dec 25,2025

Clair Obscur: Expedition 33 Director Was Bored at Ubisoft So He Made a 2025 GotY Contender

『クレール・オブスキュア:エクスペディション33』のディレクターは、日常に飽き、その焦燥感を原動力に2025年最高評価のゲームを生み出しました。開発者たちの動機と、サンドフォール・インタラクティブの誕生秘話をご紹介します。

退屈が生んだ『クレール・オブスキュア:エクスペディション33』

新たな方向性を求めて

Clair Obscur: Expedition 33 Director Was Bored at Ubisoft So He Made a 2025 GotY Contender

『クレール・オブスキュア:エクスペディション33』は瞬く間に現代のクラシックとしての地位を確立し、2025年リリース作品の中で最高の評価を獲得、発売3日間で100万本以上の売上を突破しました。驚くべきことに、このゲーム・オブ・ザ・イヤー候補は、退屈と新境地を切り開きたいという渇望から生まれたのです。

5月4日、BBCニュースはサンドフォール・インタラクティブの開発者にインタビューし、ゲーム誕生の経緯を取材しました。ディレクターのギヨーム・ブローシュは、このプロジェクトが自身の焦燥感を解消するための手段として始まったと説明。2020年のパンデミックのピーク時にユービーアイソフトで働いていた彼は、個人的な創造的ビジョンを追求したいという思いを強くしていました。

生涯を通じて『ファイナルファンタジー』シリーズのファンであったブローシュは、同様の精神を捉えたゲームを作ることを決意。この野心が、彼をRedditに向かわせ、夢の実現への第一歩を踏み出すきっかけとなりました。

予期せぬ転機

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ブローシュは、Redditやオンラインフォーラムを通じて潜在的な協力者に声をかけ、自身のビジョンを形作り始めました。当時、ベル・エポックに着想を得た世界観のターン制RPG『エクスペディション33』のコンセプトは、すぐには世間の興奮を掴みませんでした。しかしブローシュは諦めず、同じ情熱を共有する仲間を見つけようと決意しました。

オーストラリアでロックダウン中だったジェニファー・スヴェドバーグ・イェンは、その呼びかけに応えた一人です。Redditでブローシュが投稿した声優募集に興味を持ち、オーディションを受けることを決めました。「『やったことはないけど、面白そうだな』と思って、オーディションを送りました」とスヴェドバーグ・イェンは振り返ります。当初は主要キャラクターの声優として雇われましたが、最終的にはゲームの主任ライターにもなりました。

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その後、ブローシュはユービーアイソフトを退社し、『エクスペディション33』に専念するため、正式にサンドフォール・インタラクティブを設立。パブリッシャーのケプラー・インタラクティブから資金調達に成功すると、コアチームは約30名に拡大しました。多くのメンバーは非正統的な経路で採用され、Soundcloudを通じてチームと繋がった作曲家のロリアン・テスタールもその一人です。

ケプラー・インタラクティブの支援により、スタジオは有名俳優たちの起用も可能になりました。チャーリー・コックス(『デアデビル』)、ベン・スター(『ファイナルファンタジーXVI』)、ジェニファー・イングリッシュ(『バルダーズ・ゲート3』)、アンディ・サーキス(『ロード・オブ・ザ・リング』)などが名を連ねています。

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チームが成長する中でも、ブローシュとスヴェドバーグ・イェンは、開発を通じてしばしば「多くの異なる役割を担った」と語っています。コアメンバーは頻繁に公式の役割を超えて活動し、例えばスヴェドバーグ・イェンは複数言語への翻訳管理も行いました。「私たちのチームは素晴らしいです。ほとんどがジュニア人材ですが、深くコミットし、並外れた才能を持っています」とブローシュは述べています。

『エクスペディション33』の背景にある物語は、ゲーム自体と同じくらい魅力的です。焦燥感と偶然の出会いが混ざり合った原動力によって、サンドフォール・インタラクティブは長年にわたって楽しまれるであろう不朽の体験を届けました。『クレール・オブスキュア:エクスペディション33』は現在、PlayStation 5、Xbox Series X|S、PCで発売中です。最新情報は、下記の記事をご覧ください。