ニュース ファイナルファンタジー、ターン制バトルの見直しを検討

ファイナルファンタジー、ターン制バトルの見直しを検討

by Alexis Oct 04,2025

エクスペディション33の成功がファイナルファンタジーのターン制バトル復活につながる可能性

『エクスペディション33』の成功が、『ファイナルファンタジー』シリーズのターン制バトル回帰を後押しするかもしれない。スクウェア・エニックスの戦闘システムに対する姿勢の変化と、創設者退任後の苦境を紐解く。

ファイナルファンタジー、クラシックゲームプレイへの回帰か

スクウェア・エニックス、ターン制システムへの揺るぎない姿勢を再確認

ファイナルファンタジーのターン制バトル

スクウェア・エニックスは、ターン制バトルを自社のアイデンティティ中核として再評価しているようだ。6月25日の株主総会では、『ドラゴンクエスト』と『ファイナルファンタジー』シリーズの今後の戦略について議論が交わされた。

Games Talk.netの報道によると、株主のYuzu氏は主要IPの年間リリースとターン制システム回帰を提案。この提案では、『クレールオブスキュア:エクスペディション33』が33日間で330万本を売り上げた実績を、ターン制RPGへの持続的関心の証左として挙げている。

市場動向を分析するスクウェア・エニックス

同社幹部は市場の嗜好変化を注視しつつ、『エクスペディション33』の成功を認めた。ターン制RPGは「スクウェア・エニックスの原点」であり、揺るぎない基盤であると強調している。

この動きは、クラシックゲームプレイ復活を求めるファンの声が長年続いていたことを受けたものだ。『FF7リメイク』や『FF16』などの最新作ではアクション性の高い戦闘が採用されており、プレイヤー層の分断を招いていた。

ファイナルファンタジー戦闘システムの進化推移

スクウェア・エニックスがリアルタイムアクションへ移行した当初の狙いは若年層の獲得だった。『FF16』プロデューサーの吉田直樹氏は2022年のファミ通インタビューで、現代のゲーム機ならコマンド入力なしでもキャラクター表現が可能であると説明。

「良し悪しではなく、世代間の嗜好差が大きい」としつつ、将来的な伝統的コマンドシステム回帰の可能性に言及していた。今回のターン制システム重視発言により、この予測が現実味を帯びてきた。

『FF16』は商業的成功を収めたものの、同社は今後アクション作品と並行してターン制作品を提供する方針だ。クラシックなシステムを現代向けにどう進化させるか、業界の関心が集まっている。

創設者退任後の組織的混乱

伝説的作曲家の植松伸夫氏が、2003年に坂口博信氏が退任した後の混乱を明かす

ファイナルファンタジークリエイター回顧展

植松氏は最近、坂口氏退任後のスクウェア組織の動揺を暴露した。坂口氏は経営難を受けて2004年にミストウォーカーを設立している。

植松氏のポッドキャスト『NOBIYOと一緒』で、二人はスクウェア時代を振り返った。植松氏は坂口氏を「大学のサークルような社風」を統率するカリスマと表現。

「彼の退任で組織が不安定になり、私も退社を真剣に考えた」と認めつつも、シリーズ継続へのスクウェア・エニックスの粘り強さを称賛した。

現在フリーランスとして協力関係を維持する植松氏は、2004年以降『FF6』のスピリチュアルサクセサーを含む様々なプロジェクトで二人が共働していることを明かした。